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初心者でも簡単!手作り味噌を作ってみよう!

「味噌作り」って難しそうなイメージがありませんか?  私も自分で作るまでは、「何カ月も腐らせずに発酵させるなんて至難の業やろ?!」と思い込んでいました。

しかし、意外や意外。

味噌作りは簡単です。初心者でも簡単に美味しいお味噌が作れます。

そう。お味噌作りは、世間のイメージよりもずっとずっとラクちんで楽しいものなのです。

初心者の私も成功したレシピをご紹介しますので、「味噌作りに挑戦してみたい!」という方は、ぜひご覧になってみてください。

目次

味噌を作る前の基本知識

味噌は、江戸時代頃までどこの家でも作られていたものでした。

「手前味噌」っていうことば。身内の自慢話を謙遜する時とかに使いますよね。 きっと昔の人々は、家で作った自慢のお味噌をお客さんにふるまう時、「手前味噌ですが、まぁ召し上がってくださいな。(美味しいからさ)」と普段から使っていたのが語源なんでしょうね。

まずは、発酵の仕組みを簡単に

味噌は、大豆麹(こうじ) の3つの材料で作られる発酵食品です。

「発酵って実際なにが、どうなってるの!?」という方は、

まず味噌を作る前に、菌たちがどんな働きをしているのか、ざっくりイメージをつかんでみましょう!

「少しむずかしい菌のおはなし」 ~米味噌バージョン~

米味噌の発酵には、「」なくして始まりません。なぜなら、麹に潜む「麹菌(こうじきん)」こそが発酵のキーマンとなるからです。
この優秀な麹菌ちゃんは、お米や大豆に含まれているでんぷんやたんぱく質をせっせせっせと分解してくれます。そうして様々な種類の「分解酵素」という成分を作りだしてくれるのです。麹菌ちゃんは優秀かつ働きモノなのです。
(難しいですが、「たんぱく質を分解してできる分解酵素がプロテアーゼ」・「でんぷんを分解してできる分解酵素がアミラーゼ」・「脂質を分解してできる分解酵素をリパーゼ」 と言います)

この分解酵素というやつがこれまた優秀でして、でんぷんやたんぱく質を、アミノ酸や、ブドウ糖に分解する性質をもっているのです。アミノ酸はうま味  ブドウ糖は甘味となりますよね。
こうして、味噌の中にうま味と甘味が出来上がっていくというわけです。

さらに!
空気中に潜む乳酸菌はブドウ糖が大好き! ブドウ糖を餌にして、乳酸を作り出します。この乳酸が、味噌のPHを下げて、酵母菌が活発に動ける弱酸性の環境を作ってくれるのです。

そうして!!
活発になった酵母菌は、ブドウ糖やアミノ酸を餌にして高級アルコールを生成します。こうして味噌のいい香りが出来上がっていくのです。

この一連の動きを発酵といいます。

麹菌から始まった発酵が、乳酸菌酵母菌に連鎖して、更なる発酵につながっていく・・・いやぁ!菌の世界は複雑に絡み合っていて、奥が深くておもしろいですねぇ!!!

味噌の種類

麹には色んな種類があるので、味噌の種類はかなり豊富です。

例えば・・・

米麹を使えば「米味噌

麦麹なら「麦味噌

豆麹なら「豆味噌

玄米麹なら「玄米味噌」  などなど、多種多様なのです!

さらに、大豆の代わりに黒豆を使えば、「黒豆味噌」となりますよ。

こうした原料の違いに加えて、麹と大豆の割合熟成期間、 によって、味噌の甘口・辛口、さらには色味にも違いが出てきます。 いやはや、味噌は奥が深い!!

初心者でも失敗しない「おすすめレシピ」

味噌は奥が深いからこそ「作るのが難しそう!」というイメージがあるのかもしれませんね。

でも大丈夫!初心者だった私にも美味しいお味噌を作ることができました。そのレシピをご紹介させてもらいますね。麹の通信販売をされている「池田屋醸造」さんのHPに掲載されているレシピを参考にさせてもらっています。

個人的に甘口の味噌が好きなので、以下のレシピは甘口まろやか系の味噌です。辛口系の味噌がお好みの方は、池田屋醸造さんのホームページに載っているレシピを参考にされるといいと思います。池田屋醸造さんのホームページでは、いろんなお味噌のレシピを詳しく載せてくれているので、かなり参考になりますよ。

材料(出来上がり量は約2.5キロ)

大豆 500g

米麹 1kg

塩  295g

大豆の煮汁 240㏄

必要な道具

用途あったら便利これで代用OK!
大豆を煮る圧力鍋(短時間で豆を柔らかくできる)普通の鍋(4時間~5時間かかる)
大豆を潰すフードプロセッサー(ムラなく潰せる)ジップロックなどの保存袋(足や手で地道に潰す)
材料を混ぜ合わせる全量が入る大きなステンレスボール100円均一のプラスチックたらい
発酵させる味噌樽プラスチックなどの容器(密閉性があればOK)

作り方手順

STEP
大豆を洗って、水に浸ける(18時間)

まず、大豆を水で洗います。大豆は、ほこりなどで汚れていますので、お米を研ぐ要領でやさしく3回ほど洗います。大豆を洗うと、洗剤をいれたような泡がでてきますが、これは大豆に含まれる「サポニン」によるものです。「サポニン」は血の巡りをよくする成分で、体に害はないので「泡が出てきた!」と心配しないでくださいね。

洗い終わった大豆は、たっぷりの水に浸けます。

浸水時間は18時間程度です。味噌作りをする前日から用意しておきましょう。

水を吸収すると、こんな風に2倍ほどに膨れます。

STEP
大豆を煮る(3時間~5時間)

浸水が終わったら水をきって鍋に入れます。新しい水を大豆が隠れるぐらいひたひたに入れて煮ていきます。

まずは、強火で沸騰させてアクを取り除きます。

大体アクが出なくなったら、弱火~中火で4時間ほど煮ます。蓋をすると吹きこぼれるので、お箸を1本挟んで「吹きこぼれないけど、お鍋の中はグツグツ煮立っている状態」に火加減を調整してください。

時々、水の量を確認して少なくなっていたら、その都度ひたひたまで水を足します。水が少なすぎると焦げてしまうのでご注意ください。

大豆の炊きあがりの目安は、指で潰した時に「むにゅっ」と潰れるぐらいです。「パカッ」と割れる場合はまだ煮えていません。5粒ほど取り出して確認してみてください。

むにゅっと潰れればOK!

 

STEP
大豆を潰す

フードプロセッサーがある場合はムラなく潰すことができます。フードプロセッサーがなくても、このように保存袋を使って、手や足でも潰すことができます。我が家は子供が潰す役目です。袋が破けないように優しく潰してください。ところどころ粒感は残りますが、手作り味噌感が出てこれもいいのかなと思います。

【※ここ注意!※】保存袋は厚手のものを使ってください!また、豆が多くても破けたりするので入れすぎ注意です!

STEP
全ての材料を混ぜる

まず、米麹と塩をざっと混ぜ合わせます。次に、煮汁を加えてざっと混ぜます、ボールが小さいと混ぜにくいので、全量をいれてもまだ余裕のあるボールやたらいを使ってください。

米麹→塩→煮汁の順に混ぜ合わせる

ここに、潰した大豆を混ぜ合わせます。

【※ここ注意!※】潰した大豆は必ず30℃以下に冷ましてからいれてください。温度が高いと、麹菌が弱ってしまうのでしっかり冷ましてくださいね。冷めすぎても、冷たい分には大丈夫ですよ 

パンをこねる感じで、両手でぐっぐっとムラがなくなるようにしっかりと混ぜ合わせます。この作業は結構腕がしんどいです。頑張りましょう!

STEP
お団子を作って、詰めていく

両手でキャッチボールをするようにしながら空気を抜きながらギュっと丸めて、お団子を作りましょう。

お団子ができたら、容器に詰め込んでいきます。 

【※容器の選び方※】
容器はどんなのでもいいのですが、万一カビが生えてきたときすぐ気付けるように外から中身が見えるものの方がいいかなと思います。ガラス密閉容器を使っています。

【※詰める時のポイント※】 
容器にはあらかじめアルコールスプレーまたは焼酎をシュシュッっとふっておきます。
空気に多く触れている部分はカビが生えてくる可能性があります。できる限り空気を入れないことが大事!グーで「ギュッギュッ」と力強く押し込んで、空気を抜きながら詰めるのがポイントです。 

STEP
空気に触れないようにぴったりラップをする

空気をできるだけ抜いて容器に詰めたら、表面を平らにします。

表面も空気に触れるとカビが発生してしまう可能性があるので、ぴったりとラップでカバーします。

容器の角も忘れずにぴたっとさせて空気を抜いてください。

 

 

STEP
仕込みの日付を記録して完成!

蓋をして密閉すれば完成です! 忘れてしまうので、仕込み日を記録しておきます。

この状態で、3カ月~7カ月常温で発酵させます。発酵に適した温度は20~30℃ぐらいです。人間が快適に過ごせる温度が味噌も快適です。なので、お味噌は台所の直射日光の当たらないところで発酵させましょう。

時々、カビが生えてきていないかチェックします。

発酵の進捗具合は室温によって全然違うので、3カ月経ったらどんな具合になっているか様子をみてあげてください。我が家は室温が低いせいなのか、昨年は完成までに7カ月以上かかりました。

 

好みの熟成期間を見つけてみよう

発酵が進み「そろそろどうかな~?」と思ったら、一度お味噌汁で使ってみます。

「もうちょっと塩味とコクがある方がいいな」と思ったら熟成期間を延長します。こうして、たまに使いながら発酵期間を調整すると来年の味噌作りの参考になりますよ。

住んでいる地域や、家の室温も人それぞれなので、熟成期間は一概に「〇〇カ月」とは決められません。そこが味噌作りの1番の面白さだと思います。

熟成期間による変化

時間の経過とともに、色や味は以下のとおり変化していきます。

熟成期間短い     ⇔   長い
薄い     ⇔   濃い
味 甘口     ⇔   辛口
コクあっさり   ⇔   コクあり

 

手作り味噌を楽しもう!

昔は自宅で作るのが一般的だった味噌ですが、今やスーパーで数百円で買うことができます。わざわざ麹と大豆を買いに行って、味噌を仕込むなんて、効率で考えるとはっきり言って悪い。

それでも、台所に佇むタッパーを見ては、「まだかなまだかな~。酵母菌と乳酸菌が活躍してるかな~。」と思い巡らす時間はわくわくしてしまいます。

自分だけのオリジナルのお味噌なら、いつものお味噌汁だって満足度が違います。

だから、味噌作りはまずは無理をせずに楽しむことが1番です! 家の近くで麹が手に入らない方や、忙しい方は、「全てが揃った混ぜるだけのキット」なんかもネットで手に入ります。

私が味噌作りの参考にさせてもらった 池田屋醸造さんのホームページでも色んな種類の手作り味噌セットを販売されていまますよ。

自分の生活スタイルにあった方法で、無理せず、味噌作りを楽しんでみてくださいね。

 

追記 4月15日カビを発見しました!

2月4日に仕込んだお味噌

本日カビが発生しているのを見つけました!(本日4月15日。約2カ月経過)

ラップが少し浮き上がっていたのか・・・

やはり、角は空気が入りやすいので要注意です!(;O;)

ナイフで取り除き、付着する部分のラップにアルコールスプレーをかけておきました。

そして、空気が入らないようにぴっちり、ぴっちり!!!

熟成度合いはまだまだなので、引き続き熟成させます

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